令和3年、琵琶湖の春に思うこと

2021年早春に、琵琶湖・北湖の西岸で釣れてくれたホンモロコです
2021年早春に、琵琶湖・北湖の西岸で釣れてくれたホンモロコです

 更新の間があいて申し訳ないです。ネット上にいろんな釣りの情報が流布している時代に、この欄をのぞいてくださって本当にありがとうございます。

 

 さて、小舎は何とか元気にやっています。10号が出た後にいろいろ重なりドタバタしてしまい、気付けば春が終わりそうです。次号のことであれこれ悩みつつ、今後の長期的展開を考え抜きながらもがいています。考え過ぎたのか、少し後頭部が薄毛になりました。やる気がフツフツとたぎっている今日この頃です。

 

 昨年の春はコロナ禍により琵琶湖岸の駐車場が閉鎖され、琵琶湖の取材を自粛せざるを得ませんでした。うちの本の大きなテーマは琵琶湖。小誌がずっと追ってきているホンモロコ釣りは伝統的に春が旬の釣りなので、今年の春も昨年と同じように駐車場が閉鎖になってしまい、どうにも頭が痛い状況です。琵琶湖のお魚たちが元気にしているか気になりすぎて、さらに後頭部が……。

 

 今春は、楽しみにしていた取材が何本もとんでしまいました。ただ昨年とは違いスタートダッシュには成功してますので、どうか御安心を。

 

 まあしかし、昨年に続き春の産卵期に湖岸に釣り人が極端に少ない状況というのは、琵琶湖のお魚にとってはラッキー以外の何ものでもないでしょう。じゃんじゃん産んでくれることが成功したなら、あとはせっかくの卵が無事に孵化するまで、水位が急に下げられ過ぎないよう切に願うのみです。

 

 10年ほど前、梅雨の晴れ間の北湖でカヤックを漕いでいたら、ワンドの沖のテトラ帯の周辺で天文学的数字のコイ科の稚魚がヒヨヒヨと泳いでいるのに出会って、大感動したことがあります。カヤックの下は、ありえないほど多くの稚魚の大群。琵琶湖の豊かさを、心のそこから認識できました。

 

 またあんな光景に出会えますように。